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【ORASトリプル】ノオーグレイシア・ファイナル【ブイズトリプル】

トリプルバトルアドベントカレンダー

本記事はトリプルバトルアドベントカレンダーの12/21(木)担当分の記事となっている。
この記事の他にも、コラムや構築記事など様々なトリプルバトルに関連する記事が投稿されている。
興味のある方には是非ご覧いただきたい。

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【構築概要】

前回のノオーグレイシアではグレイシアの役割がユキノオーと被り、あまり活躍させることができなかった。

→前回

chihiro-triple.hatenablog.com

そのため、グレイシアとユキノオーとの違いを明確にすることを第一の前提とした。
また、トリックルームを使用しない対戦が少なくなく、非トリックルーム下でも極端に不利を取らないノオーグレイシアを目指し構築を考えた。また、構築として普遍性を持たせることで、より多くの構築と戦い合えることを目標とした。
そこで作られた構築が以下である。

パーティコンセプトである
メガユキノオー
・グレイシア は確定
ここでグレイシアはユキノオーとの差別化を図るために最速としスカーフを持たせ、非トリックルーム下で上から吹雪を打つ型にした。
相手はノオーグレイシアの並びでスカーフグレイシアを予測できず、無防備なボーマンダ、(チョッキ)ランドロスドリュウズ等に吹雪を打ち込めるのは最大の利点である。高速吹雪役としてのゲッコウガとの違いは、上記のように予測できない速さ、B方面は1.4倍、D方面は1.2倍高い耐久、雪隠れによるアドバンテージが主として挙げられ、ゲッコウガは氷打点以外も持てることから十分とは言い難いものの、差別化は可能である。

メガユキノオーを活かすためのトリックルーム枠として
クレセリア
クレセリアは十分な耐久、遅くない速さからスキルスワップを使うことができる。このパーティにおいてはスキンハイパーボイスの通りが良いためクレセリアの活躍が必須となる。
また、スキルスワップは天候奪取へのカウンターにもなり得る。あられ軸の場合、手動霰は採用し辛く、攻撃を天候に依存しているので天候奪取は重要である。
他のトリックルーム要員では最速クレセリアと同等の働きは難しい。

パーティの威嚇枠として
ランドロス
今回は先発にクレセリアを出すことが多く、ユキノオーの耐性からサイクルを回さざるを得ないため、繰り出し性能の高いチョッキ型での採用となった。ここまでで、特性浮遊のクレセリアと地面半減のユキノオーがいるため地震を採用した。また、滅び対策+サイクルを回す技として蜻蛉返りも必須である。

ここまでで足りない岩耐性、炎耐性、猫騙し、ワイガ習得の事実を持つ
ハリテヤマ
この構築ではドーブルを上から処理できるポケモンはいないため、せめてものドーブル対策としてラムの実が必須となる。また叩き落とすを採用することでバンドリマンダのゴチルを始め、トリックルーム返しに強くなれる。

以上5体ではメガリザードンY、相手のハリテヤマニンフィア、スカーフドーブル等の突破が困難であるため補完枠として、かつランドロス地震をさらに打ちやすくするための
ファイアロー
この枠は元々、ユキノオーと相性的に補完がとれる鋼枠のヒードランであった。しかし前述の理由、特にリザハリテニンフ辺りが非常にパーティ内で重かったためファイアローとなった。トリックルーム下でもそうでなくても動きやすい利点もある。ファイアローは特に構築内で重要な役割を果たすため、羽休めで再生できるようにし、剣舞で火力補強をする型となった。クレセリアに光の壁を持たせることで足りない耐久を補い、上記の運用を可能とする。

以上6体を採用し、グレイシアとユキノオーの役割の違いを明確にし、トリックルームの展開の有無に関わらず比較的多くの構築としてある程度戦える構築を組んだ。

【個体解説】

※調整意図を分かりやすくするために、数値は全て理想値を使用した。実際には妥協個体を使用している。

メガユキノオー

HB 参考 A177(252)メガガルーラすてみタックル確定耐え
HD 参考 C222(252↑)ギルガルドのラスターカノン確定耐え
A 氷の礫のダメージ量増加のため個体値31
C 打点上昇の特化
S トリックルーム下で動くため最遅

調整は一般的なトリックルーム用のユキノオーである。序盤はグレイシアと併せて両者は端に繰り出し、終盤はトリックルーム下での制圧を目指す。また、独特の耐性を持ち、キノコの胞子が無効というタイプ特性を活かし、運要素も絡むがトリックルーム下でのmoveも強い選択肢となる。
弱点を突かれる相手からは逃げ、有利対面で吹雪を打つことが基本的な動きとなる。

・グレイシア

C 打点上昇のため極振り
S 多くのポケモンに対し、上を取るために最速

上にもある通り最速スカーフでトリックルーム下での制圧力の高いメガユキノオーと役割分担を行い、初ターンは想定外の速さからの吹雪が可能になる。最速スカーフにより、最速121族まで上を取ることができる。
基本的には先発で端に繰り出して、吹雪を連打することがグレイシアの役割となる。場にワイドガード持ちがいる、氷耐性が多いが引き先がいないなど、吹雪が打てないときに限り他の技を選ぶ選択肢を検討する。終盤に残しても利点はほぼないため、序盤で雑に相手を削る運用を行う。一応終盤に残ったときのために手助け+あくびを採用している。

クレセリア

HP 食べ残し回復量最大化のために実数値224以上
S スキルスワップによる妨害・補助がメインの役割のため最速

クレセリアの役割はメガユキノオーを通すためのトリックルームスキルスワップによる相手への妨害と天候奪取、光の壁による構築全体の耐久アップがとなる。
この構築はスキンハイパーボイスが苦手なためスキルスワップはそれの対抗手段となる。また光の壁はファイアローに剣の舞を積む余裕を与えるため必須である。
しかし、光の壁を雨乞い、日本晴に変更すると、それぞれ晴れを主軸とする構築、雨を主軸とする構築への若干の対策となる。環境に合わせて変更すると良い。

ランドロス

HB A146(252↑)ファイアローの鉢巻ブレイブバードをいかく込みで確定2耐え
HD C178(252↑)ニンフィアの眼鏡ダブルダメージハイパーボイスを確定2耐え
S 最速バンギラス+1

一般的なチョッキランドロスの調整を採用した。最速バンギラス+1という絶妙な素早さで相手のSラインの把握が可能となり、スイッチトリルの選択肢も生まれる。
前述の通り、ユキノオーが通る盤面までサイクルを回さなければならない構築のため威嚇も非常に重要な要素である。
岩技は、迅速な飛行弱点(メガリザードンYファイアローなど)の処理を考え、ストーンエッジを搭載している。岩石封じでも可能であるが、トリックルーム下で相手のSを下げてしまうことを懸念し非搭載としている。

ハリテヤマ

HB A177(252)メガガルーラすてみタックルを確定耐え
HD C178(252↑)ニンフィアのダブルダメージハイパーボイスを確定耐え
A インファイトでH198(252)-B127(0)ヒードランを確定1発
S トリックルーム下で上を取るため最遅

S50族という程よい遅さでトリックルーム下の勝ち筋を強固なものとする。構築唯一の猫騙し持ちであり、中盤以降の体勢の立て直しにも用いられる。
今回のハリテヤマワイドガードではなく、はたき落とすを採用している。ワイドガードは存在しているという疑念が役立つものであり、ワイドガード自体は勝ち筋になることは稀である。そこで、相手のトリックルームや食べ残しによる回復を防ぐためにはたき落とすを採用した。
また、この構築では催眠対策が皆無なので、ラムのみを持たせることで、多少なりともの対策としている。

 

ファイアロー

HP 多様な攻撃を耐えるため、ブレイブバードの反動のため特化
A 1段階上昇ブレイブバードでH165(4)-B110(0)ランドロスを高乱数1発(93.8%)

ファイアロー剣舞羽休め+ブレイブバードはこの構築における勝ち筋の2つ目である。ランドロスの繰り出しに併せて剣舞を積むことで、一般的なスカーフ持ちのH165(4)-B110(0)のランドロスを高乱数で突破でき、威嚇に対するカウンターにもなり得る。
羽休めを採用することで、剣舞を詰めるチャンスを増やすとともに、ファイアローでの掃討をより確実なものにする。
ただし、ファイアローの耐久は半減でも並以下であり、C178(252↑)のニンフィアハイパーボイスを受けきることはできない。したがって、クレセリアの光の壁と合わせることに注意したい。

【構築相性・初手選出】

・構築相性

・ガルーラ軸(クレセリア入りスイッチトリパ)
*ガルクレセドードランランドニンフを想定
→不利

・ガルーラ軸(サンダー等入り追い風軸)
→互角~微不利(ドーブルがいなければ互角以上は取りやすい)

・エルテラドーリザランドガルド
→不利(リザードンを突破するのは困難)

・バンドリマンダバレル
→有利(トリックルームを決めてしまえばユキノオーが通る、または天候奪取→スカーフ吹雪)

・カメトリパ(カメパンプアロー等)
→微不利~不利(ドーブルを含むと勝率は芳しくなくなる)

・雨クチート
→互角(クチートクレッフィの迅速な処理、スキルスワップ等での無力化が必要)

メガゲンガー入り雨滅び
→不明(恐らく微不利?)

・初手選出

・基本→中央クレセリア、端ユキノオー、グレイシア
この場合初ターンにトリックルームを成立させたいか、壁を貼る方が有利をとれるかを検討する。
ランドロスを出したい場合→中央ランドロス、端ユキノオー、グレイシア
・対エルテラドー→中央ハリテヤマ、端クレセリアユキノオーorファイアロー

※その他パーティにおいて相手にドーブルがいる場合初手ハリテヤマ繰り出しも検討する。

【実績】

・第5回突発トリプル大会 3位(3勝1敗)

【今後の課題・対策案】

・今後の課題

ドーブルを上から1撃で倒せる手段が存在しないため、ドーブルを擁する構築に対し、圧倒的不利を取ること。特にドーブル以外に猫騙し持ちがいると一層不利になる。
・非トリックルーム下で、最速ヒードランを迅速に処理できるポケモンの不在
・構築でスカーフドーブルより速いポケモンがいないため、ドーブルに大きく行動を制限される。
・エルテラドーに対して明確な対抗手段を持たないこと。
・鋼霊の不在によるメガガルーラへの対抗手段のなさ

・課題への対策案

・HSスカーフランドロスの採用
→サイクル戦における繰り出し性能を確保しつつ、ドーブルの上を取ることができる。また、岩雪崩でエルテラドー選出に対応が可能。ただし、バンドリマンダへの有利が揺らぐ。
ゲッコウガの採用
ランドロスにスカーフが取れられるための変更。体格からドーブルを狙う+水技でヒードランの処理が可能。
サマヨールの採用
→鬼火を合わせることでガルーラの機能停止が可能。スキルスワップを失うことになる重大な欠点を持つ。

次回のメガユキノオー軸ではこれらの課題を解決できるように構築を組みたい。

【平日トリプル大会】

現在、平日トリプル大会は毎週1回を目安に開催されている。優勝を目指しスタンパを使う人からあるコンセプトのもと優勝を目指す人も様々な人が参加している。
今後も継続して開催していく予定のため、是非ご参加いただきたい。
→平日トリプル大会X(旧Twitter)アカウント

https://x.com/Weekdays_triple?t=OIT4fapYzw_YEWt-YMZe2A&s=09